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睡眠データから感染症(疥癬)を発見した事例

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このタイガーロールでは、夜間に頻繁に起きてしまい断眠傾向の方へのアプローチにライフリズムナビを活用した結果、「疥癬」が判明し治療したところ、睡眠状態に改善がみられた事例をご紹介いたします。

《基本情報》

・性別:男性
・既往症:慢性腎臓病、認知症
・生活状況:1月から入居されホームでの生活が始まる。

経緯

断眠傾向で夜間頻繁に起きることがある。
日中はダイニングで見守りを行っているが、傾眠していることが多く、夜間あまり眠れていない可能性あり。
夜間帯に注目し起きる理由を考察したところ、排泄に行くことが多いことに気付く。排便が硬く出きらないため気になり起きてしまう。尿意があるがトイレに行っても出ず、残尿感がある様子。改めてライフリズムナビの過去データと生活状況から対応の検討を行った。

ライフリズムナビデータの振り返り

2月頃までは安定した睡眠状況だったが、3月下旬より断眠傾向がみられるようになる。

2月の睡眠データ

3月の睡眠データ

3月下旬より夜間断眠傾向がみられるようになる。

4月の睡眠データ

ケア内容を変更し、日中活動を増やした影響で施設内を歩くことが多く活動量が増えたため、4月後半ではまとまった睡眠がとれている。

5月の睡眠データ

4月のケア内容変更により日中の活動量が増えていたが、慣れるにつれて施設内を歩くことが少なくなり、再びダイニングにて傾眠するようになる。
改めて、夜間に断眠傾向になる理由を考察する。

考えられる原因

  • 日中の活動量が少ない可能性
  • 居室環境の問題(他室からの音、スタッフの使用するインカムの音等)
  • 定期的に全身のかゆみの訴えがある(発疹も出つつある、アレルギー関係の薬が追加されている)

ライフリズムナビ+Dr.データから観察される事実

  • 断眠傾向となり、睡眠時間が少なくなる
  • ベッド上で「体動」が多く見られる

原因、ライフリズムナビデータから観察された事実をもとに対策

  • イベント入力を行い、夜間の状況を確認する。
    → 全身のかゆみにより起きだすことが多いことが判明。
     皮膚科への受診を検討することとなる。

6月の睡眠データ

かゆみが継続しているため、皮膚科へ受診したところ、
6/4に疥癬(かいせん)の診断、内服薬と塗布薬の処方があり治療を開始。

イベント登録にて、服薬が追加されたことを記録。

内服薬、塗布薬の処方が出たことでかゆみが改善傾向となり、まとまった睡眠時間が取れるようになる。

ベッド上での体動が少なくなり、「睡眠」時間が増えている。

5月

6月

感染症対応の時に使える機能

「ハイライト」設定で感染対策をONにすることで、一覧画面上に赤枠で強調表示にすることが可能です。感染症対応中であることが一目でわかるようになり、スタッフ間での情報共有を図ることができます。

まとめ

今回の事例では、睡眠データを振り返ることで状態の変化に気付き、ケア内容の変更をすることに繋がりました。一度は日中の活動量の変更で改善傾向になったものの、再び断眠が続いたことで改めて原因の考察をし、「疥癬」が発見され治療したことで、根本的に断眠の改善に繋がった事例でした。

気になるご入居者のデータを振り返り、その睡眠状態になっている原因を考察し、ケア内容に反映していきましょう。

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